今シーズンの NBA はよくも悪くも予想ができない事態に立ち向かっています。
サンアントニオスパーズも同じで再開シーズンを前にして、多くの欠場者が出たため、次の新しい一手が必要でした。
新しい方針に変わり、スクリメージを合わせて6試合経過しました。
60試合以上不遇だったスパーズのヤングコアが解き放たれました。
スパーズのヤングコアによって新しいアイデンティティが生まれようとしてきています。
そこで起こった変化を紹介します。
オフェンスのペースが大幅に上がる
シーズン再開後は大幅なラインナップの変更がありました。
スターターにドライブが得意な選手を4人配置しました。
スパーズは今シーズンオフェンスのペースで15位ですが、 中断シーズン後は4位にランクインしています。
リバウンド後にボールをプッシュしてトランジションがかなり速くなったことが影響しています。
ヤングコアが走り回って輝いています。
スモールラインナップになりましたがリバウンドの数では負けていません。
中断前は相手に9.4本のOFリバウンドを許していましたが、再開後は5.5本まで改善しました。
スモールラインナップは インサイドが不利な状況を作りながらも、リバウンド強化に繋がっています
特にマレーの貢献度が非常に大きいです。
ガードながらも3試合で平均6.7リバウンドを記録しています。
躊躇なく打つスリーポイント
中断前は デローザンとオルドリッジを中心とした、ハーフコートバスケットがメインのオフェンスでした。
優勝したシーズンのようにチーム全員で ボールムーブメントを行って相手を崩すよりも、 ピックアンドロールからのキックアウトを中心として2、3人で崩すプレーを多く取り入れました。
完全なフリーにならなくてもディフェンダーに少しでもずれが生じるとアウトサイドからもシュートを打つようになりました。
デリック・ホワイトが特に数字に表れています。
今まで1試合平均2.9本しか3ポイントを打ちませんですがシーズン再開後は7.6本 撃っています。
シューター人が不在ということもあり積極的に狙っています。
成功率も47.8%と好調を維持しています。
スクリメージでは躊躇する場面はありましたがロニー、ケルドン、ウェザースプーンなどの若手プレイヤーも積極的に狙っています。
ヤングコアに託したデローザン
またこの好調を支えているのは立場を変えたエースデローザンです。
明らかにギアの入れ方が変わりました。
中断前の試合では試合開始から常にデローザン、オルドリッジが中心の戦術でオフェンスが始まっていました。
その影響でクラッチタイムには体力の面で消耗し、相手チームもパターンが読まれ逆転される場面が目立ちました。
再開後ではハンドラーをホワイトやマレーなどヤングコアに任せる回数が増えました。
キックアウトも増えました。
ボールを持つ回数が増えたヤングコアは積極的にペイントにアタックできているので、クラッチタイムにはデローザンだけでなくマッチアップ絞りづらくなっています。
4Qだけで38点を記録しています。
再開後NBA1位です。
また体力が温存できているデローザンも持ち前の得点力を発揮できています。
非常に高いFG成功率、平均アシスト数を記録しています。
力を発揮するタイミングが明確になりました。
それでも先日のシクサーズ戦ではヤングコアがオフェンスに苦しんでいる時間帯に、デローザンとルディのベテランコンビがチームを引っ張ってくれました。
まだまだベテランの力が必要です。
今のところアウトサイドが好調なので良い試合運びができていますが、これからは相手チームも本格的に対策を取ってくるでしょう。
実際フロントコートの薄さやシューター不在など懸念材料が多いのも事実です。
厳しい状況ですが勝たないといけない試合が続きます。