シーズン開幕前の5つの予想シナリオと答え合わせ

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2021-22のNBAシーズン、スパーズへそれなりの期待を持って臨んだ人なら、 今シーズンの展開にそれほど驚かないでしょう。

今シーズンのスパーズは予想通り勝率5割以下の再建中のチームでした。

それでもほとんどの外部の人間が予想したよりも良いシーズンでしたが、今後改善の余地もたくさん見せてくれました。

しかしある意味では期待通りのチームであったにもかかわらず、ある意味では驚かされた ストーリーもありました。

そこで今回の記事では2021-22のサンアントニオスパーズについて、開幕前に予想していた5つのシナリオを見てみましょう。

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スパーズはブックメーカーのオッズよりも優れている→⭕

熱心なスパーズファンは、シーズン前に発表されるラスベガスのブックメーカーオッズを気にします。

そこで、今シーズン開幕前スパーズのシーズン勝利数はラスベガスのブックメーカーで28.5勝と予想されていました。

スパーズファンの中ではさすがにこの勝利数は低すぎるから超えてくるだろう、という意見がほとんどでした。

また予想が低すぎると怒りを表に出す方もいました。

スパーズファンのシナリオとしてはデローザン、パティ、オルドリッジとルディゲイという重要なベテランを失ったとしても、このグループは抑圧から解放されモチベーションを高く保ち、33勝ほどはできるのではないかと予想していました 。

そこで彼らは34勝を達成しました。

彼らはシーズンの早い段階で接戦を勝つ方法を理解していたこと、 昨シーズンと比較すると日程が楽になったこともあり、予想を上回る結果となりました。

ただこの結果からしても「5割程度のチーム」という予想が正しいということになります。

たらればになりますが、ミスで自滅した試合がなければ、プレーオフの9位争いが見えていたため、あと7勝はできたと思います。

しかし、後半の躍進のために過去の失敗から学ばなければならなかったのは事実です。

スパーズのディフェンスは武器になる→✖



昨シーズンのベテラン勢がスパーズの得点源の大部分を担っていましたが、 ほぼ全員ディフェンスに難がある選手でした。



今シーズンはゴートゥーガイとしての役割を担ってきた選手が不在で、さらにアウトサイドシュートの不足も指摘されていたため、新しいスパーズのチームはオフェンスに苦労しするだろうという見通しでした 。

一方でディフェンス面ではポジティブな意見が多く、スパーズには優れたディフェンダーが何人かいるので、ディフェンスがこのチームの持ち味になることは容易に想像できました。

しかし蓋を開けてみるとそうはなりませんでした。

スパーズは堅実なチームオフェンス、速いペース、ケルドンとヴァセルとマクダーモット、リチャードソンのおかげで予想よりも良いアウトサイドシューティングができました。


アウトサイドシュートの好調はスパーズのオフェンスクリエイトに貢献しました。

代わりに、スパーズの問題のほとんどは ディフェンスに現れました。


チームの若さから現れた貧しいコミュニケーションからくるディフェンスローテーションの悪さはオフェンスの足を引っ張りました。

チームはリーグ平均以下のディフェンスとなりました。

ペイントエリアでは多くのオフェンスリバウンドを許し、ワイドオープンで相手チームに3ポイント打たれる場面が非常に多く、最後までディフェンスのローテーションが改善しませんでした。

今にして思えば、次のポイントも関係していたのかもしれませんが…。

PF不在がスパーズを苦しめる→⭕

パワーフォワードのポジションは、スパーズが昨年のオフシーズンに対処できなかった分野の一つです。

オルドリッジとルディが去ったことで、ルカ・サマニッチとタデウス・ヤングがチーム唯一の正パワーフォワードのとして残されたのだ。

しかし開幕前から大きな誤算がありました。

スパーズはついにサマニッチをシーズン開幕を待たずして解雇しました。

2019年のNBAドラフトで獲得したサマニッチですが、待ち続けるのに十分な改善を見せることができませんでした。

ヤングはチームの将来計画の一部ではありませんでした。

またヤングはオールドスクールなプレイスタイルのためシュートレンジが限定的で、ペイントエリアでの得点を好んだためヤコブとの併用ができませんでした。

その結果203cmのマクダーモットがシーズンのほとんどをPFでスタートしましたが、マクダーモットはこのポジションに必要とするディフェンダーではありませんでした。

マクダーモットがプレーしていないときはケルドンとジョシュリチャードソンが、 スペースを広げるためにパワーフォワードのポジションに入りました 。


二人とも良いディフェンダーですが、サイズは198cmしかなくNBAのパワーフォワードをディフェンスするためにはサイズ不足でした。

プレイイントーナメントであからさまにペイントエリアを支配されたように、フロントコートのサイズがあるすべてのチームに圧倒されました。

PFのポジションをサイズで埋めることは、この夏スパーズの最優先事項であるべきです。

健康なデリックホワイトはスパーズ最高のプレーヤー→✖

スパーズで最もサラリーが高い選手としてシーズンを迎えたデリック・ホワイトには、 チームで最高の選手としてブレイクアウトシーズンを迎えるだろうと期待されていました。

過去数シーズンの間、 スパーズはベテランの選手がチームのスコアラーだったにも関わらず、ホワイトは時折高い得点能力を見せ非常に高い期待を持っていました。

ホワイトが健康でピークに近いパフォーマンスをしているとき、スパーズは最高の状態でした。

逆にホワイトが負傷したり、苦労しているとき、スパーズは同様に苦労していました。

ホワイトは2月9日のチームでの最後の試合の試合まで、 ほぼ全てのスタッツや貢献度でデジャンテ・マレーがすでにリードしていました。

これはホワイトが期待外れだったとは言えませんが、 シーズン序盤からアウトサイドが不調でファーストオプションとしては物足りない結果になっていました。

また対照的にマレーの大きな飛躍は、 想定外であり、その結果ボストンとのトレードが成立しました。

ただトレードのおかげでリチャードソンを獲得し、ホワイトはボストンで非常に輝いているためお互いのためにWin-Winであったことでしょう。

スパーズはトレードデッドラインに動かない→✖

スパーズはフランチャイズを変えるほどではないにしろ、それなりのトレード価値が高い選手や指名権を持っていたとしても、トレードデッドラインでは積極的ではなく、手持ちのヤングコアを育て続けることに満足しているように見えました。

そのため今年も同じように事が起きると思っていました。

ただシーズンが進むにつれて例年のスパーズ とは思えないほどトレードマーケットで動きを見せました。

まずはトレード交渉が解禁した矢先に、今シーズン獲得したばかりのフォーブスをトレードしました。

この動きに驚いたスパーズファンもいましたが、トレードデッドライン間近でさらに驚きの行動に出ました。

バイアウト濃厚と言われていたサディアスヤングのトレードで1巡目指名権を獲得した後、 スパーズの生え抜き選手デリックホワイトを衝撃のトレードを成立させました。

スパーズの中で最高のディフェンダーとハンドラーだったホワイトのトレードは衝撃を与えました。

しかし客観的に考えるとスパーズのロスターはバックコートの選手が多すぎる状況で、 理にかなった動きでした

この動きによりスパーズはホワイトよりも将来的に成長する可能性が高いケルドン、ヴァセルプリモに将来を託すことを意味します。

しかも幸運なことにトレードで加入したリチャードソンは、ヤングコアのための偉大なフィット感と リーダーシップを発揮してチームに良い影響を与えています。

またホワイトはボストンに移籍した後、シックスマンとして素晴らしい活躍を見せており、チャンピオンシップに近いポジションに移動ができました。

少なくとも短期的にはWin-Winのトレードでした。

このようにスパーズは今シーズン例年になく想定外の動きを見せてファンを驚かせましたが、長期的には良い方向へ前進している動き だったと推測されます。

プレーオフチームへの復活まではまだ少し時間がかかるかもしれませんが、その予想を超えてくるような飛躍を期待しています。

引用元:POUNDING THE ROCK

引用画像:San Antonio Spurs Photo Galleries

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • PF若しくはサイズの有るウイングの獲得無くして、来季のSASの更なる勝ち星増産は無いと思われます。サイズの有るフロントコート陣に当たるとヤラれ捲ってたのは絶対何とかせねば。その上で主力の更なるレベルアップですかね。FAで良い動きが出来るかも重要ですね。取り敢えずドラフトで上手く立ち回る事が先ですね。

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