フォックス獲得と若手重視──スパーズの次なる一手は?

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ケビン・デュラントがサンアントニオ・スパーズへのトレードを歓迎しているという報道がある一方で、スパーズとフェニックス・サンズ間で実際にトレードが成立する可能性については、リーグ内でも懐疑的な見方が広がっています。

現時点でスパーズは、NBAドラフトで若手を育成しながらウェンバンヤマを中心にチームを作る戦略を堅持しているようです。これは、今シーズンのトレード期限前に27歳のディアーロン・フォックスを獲得した動きとも整合しています。

このような戦略の背景には、若手や資産価値のある選手が重視される現在のNBAの潮流があります。たとえば、オクラホマシティ・サンダー、ヒューストン・ロケッツ、ミネソタ・ティンバーウルブズといったチームが、西カンファレンスの上位成績やカンファレンス・ファイナル進出を果たしていることは、この方針が理にかなっていることを示しています。

しかし、この方針は、これまでスパーズが歴代のビッグマンたちの周囲をどう構築してきたかという歴史とは異なるものです。時代の流れとともにプレースタイルは変化しましたが、過去のやり方は確かに結果を出してきました。


歴代ビッグマンとともに歩んだ「ベテラン重視」の歴史

デビッド・ロビンソンを中心とした時代には、チームが若手中心で再建していたわけではありません。1989年当時、ロビンソンがルーキーとして加入した際に「タイムラインを揃える」という考え方があれば、27歳でオールスター出場3回・最優秀ディフェンス賞のアルビン・ロバートソンや、26歳で大学最優秀選手賞を獲得したジョニー・ドーキンスとともにプレーしていたはずです。

しかし、実際にはサンアントニオはロバートソンをミルウォーキーへ放出し、代わりにベテランのテリー・カミングスを獲得。ドーキンスもフィラデルフィアへトレードされ、33歳のポイントガード、モーリス・チークスを迎え入れました。その後、チークスはロッド・ストリックランドとのトレードでニックスへ移籍しましたが、それまでの期間に若いスパーズを牽引し、当時としては史上最大のシーズン成績向上(21勝→53勝)に貢献しました。

この1989年〜1990年の快進撃は、カミングスが平均22得点・8リバウンドを記録し、リーダーシップを発揮したことも大きな要因でした。

当時はベテラン主導のチームが主流だったこともありますが、実際には若手主体のポートランドやフェニックスが、伝説的なロサンゼルス・レイカーズを打ち破り、シカゴ・ブルズもカンファレンス・ファイナルに到達するなど、例外的な成功例もありました。

ティム・ダンカン時代も同様に、スパーズは若手ではなくベテランに頼っていました。1996-97シーズンの怪我人続出によりダンカンを獲得した後、彼のルーキーシーズンが終わると、若手中心に切り替えるのではなく、マリオ・エリーやジェローム・カーシーといったベテランを加え、さらに1巡目指名権を使ってスティーブ・カーをトレードで獲得しました。

これが1999年の球団初優勝につながりました。

19歳のトニー・パーカーを2001年に、マヌ・ジノビリを2002年に加えることになりますが、いずれもダンカンがNBAで4年を過ごした後のことでした。


ウェンビーとともに歩む「若手重視」戦略への転換

現在のスパーズは、これまでのスタイルとは異なり、若手重視の路線を明確に打ち出しています

『The Athletic』によると、スパーズは今ドラフトの2位指名権をトレードに出す意思がほとんどないとのことです。

仮にヤニス・アデトクンボのようなスター選手が実際にトレード市場に現れれば状況が変わる可能性はありますが、少なくともデュラントとのトレードにおいては「触れてはならない存在」として扱われているようです。

今季のルーキー・オブ・ザ・イヤー、ステフォン・キャッスルについても同様に、「トレード不可」と見なされており、『The Stein Line』のジェイク・フィッシャーもこの見解を裏付けています。2月に加入したディアーロン・フォックスも同様です。

仮にヤニスが獲得可能となれば計算は変わるかもしれませんが、スパーズは高齢化が進むデュラントのために大切な若手資産を手放すつもりはないようです。

たとえば「デヴィン・ヴァセル+14位指名権」といった提案であれば成立の可能性もありますが、現時点ではその実現性は低く、スパーズは今の若手中心のコアで戦っていく構えです。

若手重視は今のNBAにおいては常識となっていますが、スパーズという球団にとっては過去のスタイルと大きく異なる選択です。

とはいえ、時代の流れとともに、チーム作りも進化していくのかもしれません。

引用元:CLUTCHPOINTS

引用画像:San Antonio Spurs Photo Galleries

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