サンアントニオ・スパーズに、もはや意外な存在という要素はありません。
昨季、NBAウエスタン・カンファレンスを制したスパーズは、より高い期待、さらに厚みを増したロスター、そして成長を続けるという姿勢とともに、2026-27シーズンのメディアデーを迎えました。
NBAファイナルまで進んだ昨季は大きな飛躍でした。しかし、ニックスに敗れた悔しさも残っています。
今季のスパーズは、プレーオフ進出を目指す若いチームではありません。優勝争いの当事者として、対戦相手から全力でぶつかられるシーズンに臨みます。
スパーズが受け止める高い期待とファイナル敗退の悔しさ
ミッチ・ジョンソンHCは、スパーズの現在地について、ここでは『満足する』という言葉はあまり存在しないと語りました。
就任からわずか2年で、期待の少ない立場と大きな期待を背負う立場の両方を経験したジョンソンHCは、今季の目標と周囲の期待について、次のように説明しています。
「もちろん、こういう期待はこの業界や僕たちの立場にはつきもの。
でも、それ自体が何かを決めるわけではありません。改善したいことはありますし、昨季うまくできたことも、もっと伸ばしていきたい。
期待って大きな試合と同じようなものですよね。熱気も高まるし、ワクワクする人もいれば、批判やいろいろな意見も出てくる。僕はこのリーグで両方の立場を経験してきましたが、高い期待を持たれる方がいいです。
僕たちは成長を続けて、このチームとして最高の姿になることを目指しています。それは昨季も同じでしたし、今季も変わりません」
昨季、スパーズは相手の予想を超える戦いを見せました。しかしフォックスは、今季はまったく異なる状況になると理解しています。
「昨季は、僕たちが周りを驚かせた。でも今は、相手も僕たちが強いと分かっている。どのチームも、僕たちに対して最高のプレーをしてくるはずさ」
NBAファイナルでは右足首の状態が悪い中で戦い、期待に届かなかったことにも言及しました。それでも、敗戦の精神的な壁を乗り越え、前へ進む必要があると受け止めています。
ハーパーも、プレッシャーをチームの結束を強める要素として捉えています。
「期待を持たれることで、僕たちはもっとハングリーになるだけだよ。
ファイナルで負けたことは、これから何年も自分を燃え上がらせる燃料になるよ。」
ウェンバンヤマは、昨季のファイナル敗退を思い出して眠れない夜があったと認めました。しかし、それも成長の過程の一部だと受け入れています。
ファイナルで見えたスタミナ面の課題にも取り組み、自身でも驚くほどの変化を感じているようです。
ウェンバンヤマは、敗戦を今季への原動力に変える決意と、ファンへの感謝を次のように表しました。
「これ以上のモチベーションは想像できない。
ここに来た初日から、ずっと愛を感じている。ファイナルに至るまでのプレーオフで見た光景は素晴らしかった。僕たちを支えてくれる人たちがいると分かるのは、本当に心強い」
スパーズにとって昨季の敗戦は、単なる失敗ではありません。
ニックスのようなチームを倒すため、そして戦力の充実したオクラホマシティ・サンダーを再び上回るために、何を改善すべきかを全員が理解するための経験になりました。
ハリス加入と3ガードが生む新たな選択肢
スパーズは昨季の躍進を支えた中心選手の多くを残しながら、ベテランフォワードのトバイアス・ハリスを加えました。
ジョンソンHCは、新戦力を含むロスターの柔軟性について次のように話しています。
「僕たちは本当に恵まれているよ。すごくダイナミックなロスターなので、パズルのピースをどう組み合わせて、どんなチームを作るか、いろいろな工夫ができる」
ハリスにとってサンアントニオへの移籍は、NBAキャリアでまだ成し遂げられていない目標を追う機会です。
彼はスパーズの文化、ウェンバンヤマ、そして自身の役割について、次のように語りました。
「残りのキャリアで達成したい目標が一つあります。それは優勝。
このチームはすごく結束が強いでだから、その中に自然に加われたのは良かった。
ウェンバンヤマほど努力する選手は見たことがない。
ハリスは、勝利だけを目標に、どんな役割でも受け入れる準備があると話しています。
スパーズには、ほかのNBAチームであれば先発を務められる選手が5人以上いるほどの才能があります。ハリスが柔軟に役割を受け入れる姿勢は、層の厚いチームにとって大きな価値となるでしょう。
また、フォックス、ハーパー、ステフォン・キャッスルによる3ガードの起用法も今季の大きな注目点です。
3人のフィットには疑問の声もありますが、ジョンソンHCは、今季は3人を同時に起用する時間を増やす予定だと明かしました。具体的な時間までは語られませんでした。
フォックス、ハーパー、キャッスルの3人も、同時出場の時間が増えることを期待していると話しています。
また、先発かベンチ出場かをめぐって、緊張関係は生まれないという姿勢も示しました。
昨季のスパーズは、すべての戦力をどう組み合わせるべきかを学びながら戦いました。
今季は、フォックス、ハーパー、キャッスル、ウェンバンヤマ、ハリス、デビン・ヴァセル、カーター・ブライアントらを、より多くの形で機能させられるかが問われます。
メディアデーでは、チームの結束を感じさせる場面もありました。
キャッスルの記者会見にはヴァセルとブライアントが乱入し、どちらが高く跳べるかという話題で盛り上がりました。カーターはキャッスルの凶暴な小型犬についてもからかっています。
さらに、ケルドン・ジョンソンはいつもの大声でキャッスルの会見を中断させました。
NBAファイナル敗退の悔しさを抱えながらも、チームの雰囲気は前向きです。
スパーズはもはや認められるために戦うチームではありません。次のチャンスをつかみ、優勝するために戦うチームです。
トレーニングキャンプは翌日から始まり、プレシーズンは翌週に控えています。
引用元:PoundingTheRock
引用画像:San Antonio Spurs Photo Galleries
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