スパーズの2024年NBAドラフト: ウェンバンヤマを中心とした戦略

NBAドラフトナイトには、一般的にはスカウトやアナリストがチームの戦略を一つのシンプルな問いに絞り込むことがあります。

それは、才能を選ぶべきか、それとも適性を選ぶべきか、という問いです。

もう少し詳しく言うと、

スキルセットに関係なく最も優れた選手を選ぶべきか、

現在のロスターや戦術に適している選手を選ぶべきか、

ということです。

サンアントニオ・スパーズは、2024年のNBAドラフトに関して特に興味深い状況にあります。

才能対適性の問いは、彼らが置かれているジレンマに対してあまりにも単純すぎます。

NBAシーズンが残り20試合を切り、スパーズは再び全体1位指名権を獲得する最高の確率に向かっています。

今シーズンは、ロスターにより多くのNBAの才能が必要であることが証明されています。

一方で、ビクター・ウェンバンヤマはルーキーシーズンで期待通りの実績を上げており、フロントの決定は彼のゲームをサポートする意図であるべきです。

したがって、スパーズはどこか中途半端な状況にあります。

ウェンバンヤマを勝利に導く才能ある選手が必要なチームと、彼のゲームに対応できる選手も必要なのです。

通常再建中のチームはスタープレーヤーを探していますが、幸運なことにスパーズは既にそれを見つけており、あとは補完するピースが必要です。

スパーズはおそらく、ウェンビーを補完するための高いポテンシャルを持つ選手を獲得するチャンスがいくつかあるでしょう。

トロント・ラプターズは2024年のピックをトップ6以外の順位であれば渡すことになっています。

現時点ではそのピックはドラフトの7番目と予想されています。

スパーズは、トップ10で2つのピックを持つ可能性があり、さらに2つの2巡目指名権を活用して後半の1巡目指名権を組み込まれる可能性もあります。

ウェンビーが学んだこと

ウェンビーのルーキーシーズンで、スパーズはいくつかのことを学びました。

まず第一に、彼は長期間センターでプレーすべきです。

これにより、彼のディフェンス力が引き出され、オフェンス面でも自然な適性が得られます。

第二にピックアンドロールでリムランするために、ハーフコートで主要なボールハンドラーと一緒にいるほうが効果的です（彼の最も優れた2人組ラインアップはデビン・ヴァセルとトレ・ジョーンズです）。

第三に、彼の周りにはシュートメイキングが絶対に必要です。

今シーズン、相手チームはダブルチームをかけ、ペイントを詰まらせ、スパーズのシューターを無視しています。

サンアントニオは3P成功率で34.3％で最下位です。

第四にウェンビーがコートにいると、スパーズは強力な守備チームとなります。

ウェンビーがコート上にいるとディフェンスレーティングは108です。

ウェンビーが不在の場合、チームはペイントを守れず、シューターを追いかけるのに苦労します。

支えてくれる圧倒的なリムプロテクターが後ろにいると、オフェンスの不足したディフェンダーよりもシュートメイカーを見つける方が重要になります。

同時に、スパーズはまだ高い才能が必要です。

ドラフトで補強を。

今年はチームが単に他のNBAローテーションプレーヤーに対して力不足であることが多すぎます。

スターがいて、ヴァセルというますます印象的な相棒もいますが、コアの残りの選手は言うまでもなく不安定です。

残念なことに、2024年のドラフトクラスには潜在的なスターが多くないです。

実際、NCAAトーナメントまであと1か月もありませんが、ほとんどの評価者が確実な全体1位候補を見つけるのが難しいです。

アレックス・サール、ロン・ホランド、ザカリー・リサシャー、アイザイア・コリアー、コーディ・ウィリアムズなど、いくつかの選手がドラフトの「トップ選手」になり得るとされています。

この選手たちが半月後のNCAAトーナメントまでにどれだけの実績を上げるかは不透明です。

他のドラフトでは奇妙なフィットにもかかわらず、一世代の才能を見逃すことが問題になることがありますが、今回はそのような確信を持てる選手が見つかりにくいようです。

ウェンビーと相性が良さそうな選手が少ない？

スパーズにとって不運なことに、今回のドラフトにはウェンバンヤマと自然な相性がある選手が多くいません。

サールは信じられないほどの守備力を持っていますが、オフェンス面でのフロアスペースは不自然かもしれません。

リサシャーは確かなシューターであり、長い手もありますが、疑問視されるプレイメイキングスキルを持つ別の選手が必要でしょうか？

マタス・ブゼリスは高いディフェンス力の可能性を秘めた興味深い選手ですが、今シーズンは3ポイント成功率が31.3％と低いです（ただし、最近はシュートが改善しているようです）。

リード・シェパードはエリートなシューティングとしつこいディフェンスでカレッジバスケットボール界を席巻していますが、彼のサイズとリーグでのポジションの適性については疑問が残ります。

要点は、確実な選手がいないため、ウェンビーと長期的にプレーできると考えられる選手を見つけることが最も理にかなっているということです。

彼らのゲームに欠陥があっても、ウェンビーと調和する選手は優先されるべきです。

もちろん、才能は重要ですが、このロスターをウェンビーのニーズに合わせて構築するのが今後のチームの方針であるべきです。

NCAAトーナメントに注目

NBAドラフトまで約4か月あります。選手たちが自らの才能をアピールするための十分な時間が残っています。

不確かなクラスでは物事が急速に変わる可能性があります。

全ての騒音の中で、サンアントニオにとって確実であるべきことが一つあります。

それはウェンビーを長期的にサポートする選手を見つけることです。

引用元:POUNDING THE ROCK