サンアントニオ・スパーズがプレイイン・トーナメントでニューオーリンズ・ペリカンズに 破れた後しばらく時間が経ちました。
スパーズはウエスト8位でプレーオフに進出するために、最後まで戦い続けましたが、プレーオフの壁は高く3年連続でプレーオフを逃しました。
ペリカンズはクリッパーズに勝利してプレーオフ進出を果たし、ウエスト1位のサンズと 素晴らしい戦いを繰り広げています
スパーズにとっては悔しい幕切れとなりましたが、今シーズンはスパーズファンが振り返って楽しめるような素晴らしい瞬間が多くありました。
ここでは、スパーズの2021-22NBAシーズンにおける、最も印象的な瞬間トップ5をカウントダウンしていきます。
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5位:デビン・ヴァッセルの安定した成長
デビン・ヴァセルは、個人的に大好きな選手の一人です。
彼の3&Dスタイルはより洗練されてきていて、ファンにも愛されています。
ルーキーシーズンは1試合平均5.5得点、2.8リバウンド、0.9アシスト、FG成功率40.6%、3P成功率34.7%とやや壁にぶつかっていました。
今年は平均得点は10.0点を超えて、他の分野でも向上しました。
平均12.3得点、4.3リバウンド、1.9アシストを記録し、FG成功率42.7%、3P成功率36.1%と成長を見せました。
またディフェンス面でも成長を見せています。
平均スティールは昨シーズンの0.7から1.1スティールにアップしました。
アドバンスドスタッツを見ると、昨シーズンは1.1でチーム7位だったディフェンスウィンシェアですが、今シーズン2.0で4位になっています。
プレーイントーナメントでは、チームハイの得点を沈めて来シーズンに繋がる活躍を見せました。
タイトル獲得に貪欲なチームにとって、ヴァセルの向上は将来を後押ししてくれるでしょう。
4位:ケルドンがGSW戦で逆転レイアップを沈める!
それは3月20日に行われたスパーズとウォリアーズの対戦でのことでした。
ニューオーリンズ・ペリカンズ戦で屈辱的なブローアウト敗戦から、スパーズは再び勝ち星を挙げようとしていました。
一方、ウォリアーズはボストン・セルティックスに敗れた後、同じことをしようとしていました。
両チームとも勝利を確保するために必死でした。
試合全体はかなり拮抗したシーソーゲームでした。
ウォリアーズはスター選手のカリーを欠いていましたが、クレイ・トンプソンとジョーダン・プールが大活躍して合計52得点を挙げました。
一方、スパーズはベンチから25得点を挙げたジョシュ・リチャードソンに頼りました。
第4Q終盤残り2.4秒、ヤコブがファウルを受けてフリースローラインに立ちました。
2本のフリースローのうち1本目を決めて、108-108の同点に追いつきました。
ヤコブは2本目のフリースローを失敗し、ケルドン・ジョンソンはオフェンスリバウンドを獲得してボールを手にしました。
ケルドンは後先考えず、0.3秒を残して勝負を決めるレイアップを決め、スパーズの歴史に素晴らしい瞬間をを刻み込みました。
特にケルドンのこの表情はシーズンベストカットに入るでしょう。
3位 デジョンテ・マレー、初のオールスターゲーム
今シーズンのマレーはすべてのNBAファンを驚かせました。
正直なところ私も驚きました。
数シーズン前からディフェンスはピカイチでしたが、他の面では課題が多く今シーズン開幕前には、オールスター選出はさすがにあり得ないと思っていました。
ルーキー時代からマレーの持つポテンシャルは信じていましたが、その予想をはるかに超えてきました。
今シーズンはさらにゲームメイクスキルを高めて、スパーズの確固たるリーダーになりました。
多くのファンはマレーはオールスターに選出されるべきだという評価 でしたが、オールスターのリザーブが発表された時にマレーの名前はありませんでした。
その理由のひとつはウェスタン・カンファレンスはジャモラント、デビンブッカー、ドンチッチ、カリーなど才能あるバックコート・プレーヤーで溢れていることでした。
そこで転機が訪れました。
ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは負傷していました。
オールスターのリザーブに選ばれたグリーンは、その代役としてマレーを推薦しました。
リーグで最高の若手選手の一人として認められたマレーは、自分のペースをつかんだと言っていいでしょう。
このようなプレーオフに出場できない状況でも、「憧れの存在」になったことは間違いないでしょう。
ロケッツのジャイレン・グリーンはオフシーズンにマレーとトレーニングをしたいと話しており、憧れの的となりました。
2位:プレーイントーナメントを確保した勝利
マレーがオールスターに初出場したことを2番にしたかったのですが、この勝利はあまりにも大きかったです。
NBAのシーズン後半、各チームはNBAプレイイン・トーナメントへの出場権を獲得するために全力を尽くしていました。
スパーズはシーズン残り4試合をでロサンゼルス・レイカーズと第10シードを争っていました。
そしてアウェーでデンバー・ナゲッツと対戦しました。
スパーズのスケジュールを見たとき、プレーインの望みはやや厳しい、という状況でした。
しかしヨキッチがMVPの実力を見せたにも関わらず、スパーズは勝利を収めてプレーインの座を手に入れました。
またこの勝利がレイカーズをプレイイン争いから脱落させたことはスパーズファンを奮い立たせました。
シーズン開幕直後にレイカーズと対戦して延長戦の末敗れた試合では、レイカーズは優勝候補の一角、スパーズは完全に再建チームという位置づけだったため、 レイカーズファンの中には弱小スパーズなんかに延長戦まで持ち込まれるとは…と完全に格下扱いはされていました。
その優勝候補と評価されていたチームが、若くて才能のある選手たちに追い抜かれる過程も見ることは非常に痛快でした。
毎年スパーズに厳しいダンクシュートの順位予想楽しみにしています。
1位: グレッグ・ポポビッチHCが歴史的快挙!
スパーズのグレッグ・ポポビッチHCがNBA史上最も偉大なコーチの一人であることに疑いの余地はありません。
その記録だけでなくポポヴィッチHCは監督としてのキャリアを通じて、1つのフランチャイズに留まり、チーム重視のシステムでタイトルを獲得してきました。
2022年3月12日、グレッグ・ポポビッチHCはNBAの歴史に名を刻みました。
シーズン歴代勝利数1,336勝を挙げ、ドン・ネルソンHCを抜いてNBAで最も勝利数の多い監督となりました。
さらに素晴らしいのはそのすべての勝利をサンアントニオ・スパーズで勝ち取ったことです。
チームワークと謙虚さを重んじるコーチであるポップは、まさにこのような成功にふさわしい存在です。
ポップのシステムはチームの選手、コーチングスタッフ全員を巻き込み、指導する選手やコーチの中からレジェンドが生まれてきました。
現在のNBAチームのコーチングスタッフにはスパーズでコーチング経験があるスタッフが多数所属しています。
昨シーズンのNBAファイナルは両チームともスパーズでコーチングの経験があるHCでした。
今日のNBAのスタンダードとなっています。
スパーズ流のシステムを築いたのはポップのやり方です。
そしてポップが引退を決意したとき、ポップのような人は誰もいないでしょう。
ポップは本当に唯一無二の存在です。
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以上今シーズン印象的だった瞬間TOP5をお伝えしました。
今シーズンを振り返ってみると序盤から苦しい時期もありましたが、シーズンが進むにつれてチームと選手たちの成長が目に見えてわかる素晴らしいシーズンでした。
今回紹介したヴァセル以外にも成長を見せた選手たちがたくさんいます。
プレーオフには進めませんでしたが、この悔しさをバネに来シーズンさらに成長した姿を見せてくれるでしょう。
引用元:Air Alamo
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