今シーズンの成績
21歳のヴァセルは71試合に出場して平均27.3分の出場で12.3ポイント、4.3リバウンド、1.9アシストを記録しました。
ベストゲーム
プレーイントーナメントのペリカンズ戦です。
チームハイの23ポイントを記録しました。
ケルドンとマレーが絶不調の中で、ヴァセルが3Pで試合を組み立てました。
試合終了後のインタビューで、みんなが貴重な経験ができた。どんどん学び続けている、と前向きに振り返っていました。
良かった点
高レベルのウィングとして順調な成長
ヴァセルは今シーズン順調な成長を見せました。
スタッツでは全ての面において、ルーキーシーズンよりも改善を見せました。
開幕前にはサプライズを起こす準備はできている、と自信を持っていました。
シーズン序盤の17試合ではアウトサイドシュートを効率に沈め、ベンチのキープレーヤーとしてシームレスに順応していました。
ただハムストリングスの怪我で11月下旬に5試合欠場すると、その日を境にアウトサイドシュートが不調に陥りました。
それでもセカンドユニットとしてディフェンスとミドルレンジショットで十分活躍を見せていました。
その後デリック・ホワイトのトレードを境にスターターに昇格すると、 出場時間が増加して優れたシューター&ウイングディフェンダーとしてさらに磨きをかけました。
まだセカンドオプションとしては少し荷が重いですが、この2シーズンで長い間ローテーションを担うことができる選手であることを証明できました
シーズン残り11試合では3P成功率は45.6%(36/79) と素晴らしい数字を残しました。
多彩なオプション( プルアップ、C&S)でプレイできることを証明しました。
オンボールではP&Rのハンドラーを務める機会も増え、ミドルレンジから効果的に得点を沈めました。
JJレディックとミカル・ブリッジス一目置く存在です。
ディフェンダーとしてもオンボール・オフボールともに優秀です。
バスケットボール・インデックス (BBI) によると、今シーズンは3Pシュートの質に加えて、オンボールペリメーターディフェンス、75ポゼッションあたりのスティール、オフボールチェイスでA- 以上に評価しました。
またプレイだけではなく、リーダーシップも成長してきています。
シーズン序盤に連敗が続いたため、プレイヤーだけのミーティングを行いました。
その時にヴァセルが積極的に意見を出して、チームをまとめようとする姿勢が見られたそうです。
ベテランからもその姿勢に対して高い評価を得ていました。
改善が必要な点
オフェンスの伸び代に評価が分かれる
1年目と比較すると各スタッツで成長を見せたヴァセルですが、 懸念点も上がってきました。
それはオフェンススキルの伸びしろです。
ヴァセルは堅実なロールプレーヤーになることは証明できていますが、 スタープレイヤーに成長するかは疑問視されています。
得点のほとんどがアシストを受けてからのC&Sです。
オフェンススキルにおいてはボールハンドリングに課題があり、ファーストステップの遅さが指摘されています。
そのため自身でクリエイトできるスターウイング、ポールジョージやカワイレナードのようなタイプへの成長は難しいかもしれません。
ただドリブル後のミドルレンジジャンパーは非常に精度が高いので、クリス・ミドルトンのようなタイプが目標となるでしょう。
そのためにもシュートレンジの拡大と、オフェンスクリエイト能力の向上が必要となってくるでしょう。
ディフェンス面ではウィングディフェンダーとしては高いポテンシャルは持っていますが、クイックネスがある相手が苦手なことやスクリーンを受けた時に簡単に剥がされる場面が目立ったため、フィジカルとボディコントロールを向上させる必要があります。
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総合評価
総合評価: B⁺
ルーキーシーズンと比較すると攻守に安定感が増した印象です。
シーズン途中に6thマンからスターターへと役割が異なる中でも、適応できた順応性はかなり評価できます。
毎シーズン着実に成長しています。
来シーズンはさらに大きな役割を手にするため、 更なる成長を期待できます。
今後の展望
ヴァセルは3年目に突入します。
おそらくスパーズのスターターのシューティングガードとして、名を連ねることとなるでしょう。
マレーとロニーの移籍に伴い明確な役割とオフェンスの自由が高まることが予想されるため、 飛躍のシーズンになるでしょう。
また来シーズン終了後に契約延長を結ぶ権利を得ることになります。
来シーズンの活躍は今後のNBA人生として重要なものとなるでしょう。
ヴァセルは3&Dウイング以上の選手を目指しており、スパーズでの当面の目標はディフェンス面で支配的になることだと話しています。
大学時代から目標にしている選手はジュルー・ホリデーで、 トニーアレンのディフェンスを参考にしているようです。
メディアからも徐々に注目度が高まっています。
ヴァセルはドラフト時からネクストレナードと期待されていた人材なので、より一貫したアウトサイドシュートとディフェンス力に磨きをかけて、ファンたちの心をさらに掴んで欲しいですね
ケルドンとともに若手のリーダーとしてチームを牽引していって欲しいです。
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